排泄介護における
問題点と解決策について
〜 施設・医療機関編 〜
医 療 機 関 ス タ ッ フ の方へ
在宅介護における問題点や
介護用品での解決策を
NPO法人日本コンチネンス協会
コンチネンスアドバイザーである
牧野 美奈子氏よりご紹介いただきます。
人的、設備的な環境が整う施設・病院における課題
施設・病院での排泄ケアの特徴は介護者がプロフェッショナルという事、生活空間の環境が比較的整っている事が挙がるでしょう。
しかし多くの施設・病院では排泄の個別ケアに関して行われていない現状も見られます。
一連の生活行為を自分で行えないクライアントの場合、食事・飲水の時間が一定なので排泄時間も一定と考えられていることも多いようです。
個人個人に合わせた
プランがゆとりと信頼構築の第一歩
個人の膀胱容量は一定ではなく、腸の長さもその吸収状態も個別性はあります。失禁していたらとりあえずおむつやパッドの交換ケア、3日排便がなければ下剤というルーティンワークのケアの根拠を考える事が大切です。
そのためには、排尿日誌・排便日誌というアセスメントツールを活用して原因追及と生活の中で改善の余地や治療の必要性を見極めて頂く事がプランの第一歩です。
その上で、排泄ケアで使用される物品は消耗品も多く経営にも反映することが考えられます。適切な物品を選択することは経費の健全化だけでなく、多忙な介護者の時間を捻出することも可能でクライアントに寄り添える余裕に繋がり信頼関係構築に大きく寄与します。
プロフェッショナルだからこそできる
最善最良の排泄介護
最近は施設・病院での排泄ケアへの取り組みがより注目されており、「排尿自立支援加算」の対象が病棟のみから外来まで繋がり早期にチームを組んで適切なケアを行う事への重要性を感じます。施設においては「排せつ支援加算」が見直され限度期間の延長やシステムの変更が行われています。ここでも多職種のチームが関わっていることが条件とされています。
在宅復帰を目指す施設・病院では特に、そこで行われているケア方法が理想的なケアとして在宅介護者に引き継がれることが普通です。是非プロフェッショナルのケア方法として個別性を意識したその人にとって最善最良の方法であることを提唱していただきたいと思います。
ここがポイント
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膀胱容量には個人差がある。
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排尿日誌や排便日誌などのアセスメントツールを上手に活用し、原因の追究と
治療の必要性といった改善計画をたてることがプランの第一歩となる。 -
排泄ケアで使用される物品の精緻な選択は、経費の健全化だけでなく時間の
有効な使い方にもつながる。 -
排泄ケアへの取り組みは昨今、施設・病院で重要な課題としてとらえられている。
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プロフェッショナルのケア方法として、個別性を意識し、一人ひとりにとって
最善かつ最良のケアを提唱していきたい。
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